香油といえば、ナルドの香油。歴史も古く、アンティークさを誘います。
冬は、香水以上に香油の方が、しっとりと心の奥深くの滋養を誘います。
ナルドというのは、専門的にはおみなえし科の宿根草です。
現物は今日でもヒマラヤ山中の村々で栽培されています。
ナルドの乾燥品は、漢方の甘松香(かんしょうこう)として輸入されています。
ベタニヤ村のマリヤが十字架を目前にしたイエスに注いだのは、
このナルドから取れる香油です。
この香油は香りの強いもので、ヨハネ12章によれば、
家中が香油の香りでいっぱいになったとあります。
この香りは、簡単に消えるものではありません。
イエスが移動するところどこにでも、この香りがついて行ったのです。
残念ながら、このナルドの香油。
今ではすでに古典的香料の一つとなっており、
簡単に入手できなくなっています。
出典:クレイ聖書解説コレクション「マルコの福音書」
OIL PERFUME(香油)とは、
香水と香油の違いはずばり「アルコールを使用しているかどうか」ということです。
アルコールは揮発性が高く、配合された香り成分を軽やかに拡散させることができます。
水のような手軽さも魅力の一つ。
しかし、香水には「使う人を選ぶ」という側面があります。
アルコールを使用しているので敏感肌の人には刺激が強く、
かゆみや赤みが出てしまうこともあるので注意が必要です。
また、使う人の体臭によって香りが変わってしまうというのもアルコール成分の影響の一つ。
揮発性の高さゆえ、つけた瞬間に強く香り持続性は低いという特徴もあります。
香油はアルコールではなく油脂(オイル)をベースに香料を加えているので、
アルコールが禁止されているイスラム圏の人々に長く愛用されてきました。
また、オイルの成分により、美容効果・保湿効果があり、
乾燥地域や熱帯の国々の女性の味方でもあります。
香り成分をオイルが包んでくれるので体臭と混ざることがなく、
付ける人によって香りが変わるということもありません。
エッセンシャルオイルなどの揮発性を緩やかにし、
柔らかく長く香るのが香油の特徴です。
また、トリートメントオイルとも一味違う。香りの広がり。
濃厚な香りは、瞬時に気分を変えてくれる優れもの。
私もオイルパフュームというカテゴリは、まだまだ未知なるもの。
フルーティな香りが相性良さそうです^ - ^