思い出を香りにのせて
「マルセル・プルースト」というフランスの小説家が、
20世紀に『失われた時を求めて』という作品を書いています。
“紅茶にひたしたマドレーヌを食べていると、
ふと幼い頃の記憶が鮮明によみがえってきた”という内容の記述があります。
匂いと結びついた過去の記憶がよみがえることを、
マルセル・プルーストがこの小説の中で印象的に描いたことから、
「プルースト現象(Proust phenomenon)」とよばれています。
プルースト現象に関する研究は、これまでいくつか行われてきました。
私たちはふとした瞬間に嗅いだ匂いで、
過去の記憶がよみがえることがあります。
今日は記憶に残っている香り、
もしくは記憶に残しておきたい香りを思い浮かべて調香を楽しみましょう。