ぽつんとニキビができたとか、目の下にクマができたとか、いつもと違う状態があると、すぐに気が付きますよね。
当たり前のことと思うかもしれませんが
体を構成している部位には、自分で見ることができないところが
たくさんあります。
内臓なんて、全く見ることができません。
ところが、皮膚は異常があれば必ず見ることができる。
これこそが皮膚の特徴といえます。
その状態から自分自身の体調の変化を知ることができるわけですから
皮膚は、人間の体に備わっている「優れたアンテナ」と
いってもいいでしょう。
自分の皮膚をまめにチェックすることは
何よりもお手軽な健康チェックですから、是非ともやってみましょう。
ただ、すぐに治るものはいいですが
皮膚に見られる変化の種類は非常に多いために
一般の方には把握しきれないものです
場合によっては「体の奥からのメッセージが皮膚に現れている」
ということもあるので、「皮膚の変化」を軽視してはいけません。
皮膚の変化が長引いたり、いつもと違う症状、気になる症状が現れた時には、
何かを見直すメッセージです。時には、診察も必要です。
そもそも皮膚の構造は複雑です。
表皮、真皮、皮下組織と、構造や性質の違う三層から
成り立っていますし、皮脂腺や汗腺もあり。免疫機能や分泌機能も備えているなど
様々な構成要素を持っています。
また、同じ「皮膚」でもからだの部位によって特徴も異なってきます。
例えば、顔には皮脂腺が多く、手のひらには汗腺が多く存在します。
皮膚は、紫外線などの外的刺激を受けやすいために
多種多様の病気や病変が生じやすい場所でもあります。
種類も様々で、炎症、色調の変化、湿疹、アレルギー、腫瘍、感染症などなど、
名前がついたものだけでも 千何百という数の皮膚の病気があるのです。
これは、「皮膚の構造の複雑さゆえ」と言えるでしょう。
皮膚の構造が絡み合って、様々な病気に結びついていくわけです。
また、皮膚以外の病気が、皮膚に症状として現れることもあります。
ベーチェット病というのは目に重い症状を起こす病気ですが、
皮膚に痛みをと重なう赤いしこりができたりします。
肝臓の異常で皮膚の色が変わることもありますし、糖尿病で皮膚に壊疽や痒みが起きたりもします。
私たちは、皮膚を見て、なぜそのような症状が現れているのかを読み解くことが重要な役割にもなります。
そのように皮膚には、外部の刺激から体の内側を守る役割があるのと同時に
体の内側の異常な目で見える形にして伝えるという役割もあります。
自分の周りの環境にも、自らの心身の状況にも対応するシグナル。
特に心身の状況を映し出しやすくするために
「皮膚は、内臓の鏡」とも言われるのです。
皮膚に変化が起こったら、それが全て病気というわけではありませんが
何か変化が起こった時にいつものスキンケアを続けていても皮膚の症状が良くならない場合は、
何らか別の原因がありそうです。
自分で判断したり、いつもと違うケアをしたりせずに
診察を通すということもまた選択の一つです。
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